【渡部昇一の古事記】2004年刊 英文学者の古事記かと思った私は、浅はかだった 昭和二十四年GHQ時代に上智大学で佐藤幹二先生(神道の泰斗)から古事記の原文購読で単位を取得している稀有な方だ

日本書紀

飯田伝一先生から日本漢字史を学ぶ

ゲルマン人の宗教学

ドイツでの世界的権威、カール・シュナイダー先生から学んでいる

世界的視野からの「古事記」評価が未来とつながる

このような、世界の視点での比較ができる人が「日本精神」を解説するのは、わかりやすいし合理的である。【渡部昇一の古事記】は既に絶版となってしまっているが、デジタル版による復刻で、広く読まれることを期待したい

国産みに見る、女権のありかた 
マリアのアセンションとイザナミの黄泉下り
そして、イザナギの黄泉での恐怖の覗き
日本の建国宣言は、神武天皇の「国民が豊かに暮らせる国作り」
農業立国宣言
男女対等な「大和国」

世界に誇れる統治システム

万世一系、君臣分離の「発明」
「権威」と「権力」の分離

井上光貞京大教授の「古事記」「日本書紀」軽視

日本民族の歴史は「いかに生き切るか、という命題への答えの連続」

HowではなくWhy、Whatという発想

天照大神が女性であるが故に、永続した日本民族

ギリシャ神話の万能の神はゼウス
今や、滅びた神となっているが、天照大神は今でも祀られ、遷宮もされる存在

人生100年大人の学び

古事記コレクションとして、渡部昭一氏の「古事記」を購入したが、氏の学びの背景を知った時に、私が読むべき本だと確信した。世界を知った上で「日本古典」を評価できるから。前回ご紹介した、西洋美術史の泰斗である、田中英道先生と同じように、世界的視野から「日本」を見ることができているし、面白い。古事記の思想的なコンセプトを伝える上で、私には大きな学びとなった。

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