わかったこと
詩篇100章=地獄:34章 浄火(煉獄):33章 天堂(天国):33章 総計14000行に及ぶキリスト教徒の死後に関する大叙事詩
当時の、ローマ法王と神聖ローマ帝国皇帝の対立、フィレンツエ内の政治抗争を重ね合わせ、地獄編、浄火編では古代ローマ帝国初代皇帝アウグッスス時代の詩人、ベルギリウスに案内される。ベルギリウスのラテン語の詩をイタリア語(トスカナ語)に変換する。
ここでは、権力争い、教会の聖職売買の堕落などが取り上げられる。
天堂編では、若き日の恋人ベアトリーチェに案内される。
内容は、旧約聖書=創世記から、ホメロスのオデッセイも引用されてる。
トロイ戦争(ローマ帝国はトロイの逃亡者が作った)などが取り上げられる。
引用される古代ローマ皇帝は、アウグッスス帝、トラヤヌス帝、コンスタンティヌス帝、ユスティニアヌス帝
聖職者は、新約聖書の使徒のほかは聖ドミニコ、聖フランシスなどなど
材料満杯である
1.岩波文庫はさすが、大正年間に出された 山川丙二郎氏の中断された訳本を1952年に再刊。そこからの引用図
[図−1]地底の地獄を通って浄火まで行く
[図−2]地獄の9階層
[図−3]浄火の7階層
2.The Great Coursesでは、2人の教授が掛け合いで24の講義を各30分ずつ
。詩は行ごとに番号が振られているので、該当箇所の岩波文庫にはたどり着ける、が岩波文庫を読んでも正直、チンプンカンプンですが。
ここでの解説を図にまとめると以下の通り。
[図−4]地獄の9階層
[図−5]煉獄の7階層
[図−6]天国の10階層
[図−7]魂の学びの賢者たち(中心がダンテとベアトリーチェ)
[図−8]天国の薔薇図
このように、Great Coursesの神曲では岩波文庫では理解できない部分がかなり埋まった。(ただし、詩の本文は十分理解できてはいないが)
3.山階秀樹氏の「神曲」解説YouTube
これも大いに理解の助けになった。
現段階の結論
ダンテの神曲が後世(特にルネッサンス)に与えた影響は巨大。
ボッカチオ、ボティチェッリ、ミケランジェロ、シェークスピア・・・
これだけ巨大な思想体系にチャレンジできたことが私には嬉しい。
Great Courseの2人の教授も語っていたが、歳を経てまた読み返すとより深く理解できる。話はキリスト教徒の立場ではあるが、他の宗教でも真理のあり方として理解できる。古典とはこういうものである。
人生100年時代の学びにとって、新たなチャレンジがきっかけで大きな展望にたどり着く貴重な経験になった。西洋文明の理解には英語が大きな助けになることも確認できた。
蛇足ではありますが、メモをまとめました。
汚い字なので、読めないかも知れませんが、私の格闘の跡であります。
[追補]190720
GC: The World was never the same Lecture13 Dante Sees Beatrice
Danteは9歳の時にBeatriceに出会い、一目惚れする。
そして、沢山の愛の詩を創作する・
しかし、Beatriceは24歳の若さで亡くなる。