シリコンバレーが現代のルネッサンスの地だとすると、その前のルネッサンスはイタリア、そしてフィレンツェがその中心にある。ローマに行ってみると、バチカン、サン・ピエトロ寺院、ピエタ、創世記の天井画、みんなミケランジェロ。
確かにフィレンツェは、ルネッサンスがそのまま息づいている場所。その中心人物はミケランジェロ。David像はその代表作。このあたりが、私の予備知識の限界で2016年に行ってきて、帰ってきて学んで、視点がどんどん変わった。人生100年時代の学びは、継続と蓄積に価値があることを痛感している。
ルネッサンスはミケランジェロというのが、昨年イタリアで受けた印象。
この、DVDを観て勉強するとミケランジェロが、アントレプレナーであったことがわかる。自分でパトロンを探し(多くは歴代のローマ法王であったが)自分の技術を具体化し、パトロンの期待を超える作品を残した。我々が感謝すべきは、彼が長命で制作欲が絶えることがなく今でも現存する作品を我々が、感動して見ることができる点である。
私は、芸術作家としてのミケランジェロしか知らなかったが、実は都市計画、軍事技術にも多大な貢献をしていることである。CIAのペンタゴン、函館の五稜郭の元デザインはミケランジェロが開発して欧米に広めたものであると知った。正五角形は敵からの攻撃で一部が破壊されても、攻撃が可能になるという防壁面から非対称の優位性を活かしたものだという。(当時のライバル軍事技術設計者がダビンチであったことも興味深い)
ミケランジェロがあまりに偉大で長命だったがゆえに、ルネッサンス=ミケランジェロという単純な構造になってしまっているのだ。
余談であるが、私にはボローニャは料理が美味しくなかったが、ミケランジェロも、当時仕事でボローニャに出かけて同じようなことを言っていることがわかり、思わず笑ってしまった。
塩野七生さんのローマ人の物語関連の一連の本を読んでからイタリアに行ったので、どうしてもフィルターがかかるが、そこから抜け出すために、いろいろあとづけ勉強をしてみると、人物、歴史には沢山の背景があるので、ますます深追いしたくなる。
Great CouresesのDVD講義は最初は半信半疑であったけれど、一コマ30分単位(全部で36コマ)の講義は長さとしても私に程よい。
講義の先生は、自分の現地体験を含めて「ムキになって」話してくれるところも気に入った。このように、人生100年時代の学びには、ギリシャ・ローマの歴史を背景にした古代史の理解、芸術に関しては、ルネッサンスの天才たちの活躍など、時代の節目に何が起こったかを学ぶことが大切である。しかも英語の教材は宗教的背景の記述もされるので、学校で習った世界史よりも内容が有機的でもある。そして美術品や遺跡の映像が伴う説明は、理解が早くて助かる。
それが、現在ではWifiさえつながればすぐに学びの体勢に入れる。
Onlineでも購入できるようなので、英語の学習も兼ねておすすめである。
【Genius of Michelangelo】
(この価格は特別割引のようです:Video Downloadは日本でもできると思います)