【薄っぺらいのに自信満々な人】榎本博明著 2015年刊 日経プレミアムシリーズ

人生100年時代のマナビ・学びでは、人はいろいろな場面に遭遇する。そのときに、「現状をどうやって認識するか」「認識した現状から、対応方法を考える」「そして行動する」流れは重要である。著者は、最近のSNSの広がりの中で人々の傾向を、肥大化する「承認欲求」と「評価不安」として受け止めずに、どんな場面でも前向きで「完璧です」と言い切る人々が増えていることを指摘する。

不安のない人:成長できない
できる人と、できる風の人=意識高い系
評価不安な大人たち
異質なものを怖れる心理の蔓延
コミュ力信仰に翻弄される若者たち
という各章で、現状が説明される。

そして、最後のまとめは
本物は一人でいることを怖れない
創造的であるためには、一人になる時間を持つことが重要と指摘する。
すなわち、スマホの虚構のコミュ時間を手放すことが、今一番重要ではないか、という結論に達する。

以前から若い人たちと話をする中で、時々違和感のある会話があった。
「八木さん、日本はいい国です!」「君は外国に行ったことがあるの?」「ありません」という会話だ。現地を知らずに比較している。これは、由々しきことである。今回、【薄っぺらいのに自信満々な人】を読んで、それが「承認欲求」と「評価不安」という心理的要素の反映だという切り口でかなり説明できるようである。

私は、今後の日本の社会の「大転換」をするために「事実による現状認識」「決めたことを愚直に取り進めること」しか、手がかりはないと確信している。(これは、創造的な仕事をする場合の鉄則でもある)【薄っぺらいのに自信満々な人】に取り上げられる「表層的な対処法・処世術」ですませられる内容ではない。学ぶ仲間を増やしながら、愚直に学ぶCommunityを早急に作る必要がある。
そして、人生100年時代のマナビは、人生の切り替え時点で、自己への評価、次のスッテプへの自己の研鑽を伴う。汝自身を知れ!が今ほど重要な時はないということでもある。自己を見つめ直す良書である。

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