【歴史としての東大闘争】富田武著 2019年刊 全共闘闘士のその後の人生の個人的記録

1968年に東大に入学した私は、東大闘争を駒場で経験する。2019年には安田講堂事件が起こりその年の入試は中止となる。この著者は当時法学部4年で全共闘運動に関わると共に、思想信条をスターリン主義において卒業後も富田氏は成蹊大学にポストを得て、社会改革運動を続けてゆく。東大闘争50年を機にまとめ上げられた著作である。

全体に富田氏の個人的記録であり、富田氏の思想の原点がマルクス・レーニン主義であり、それを追求してゆく。私は、当時は弓術部に属していたので、全共闘運動に対しては距離をおいていた。(クラスの自治会代議員にはなぜか選出されたが)

読者という観点では、富田氏が大学闘争当時に学んだスターリニズムはフルシチョフの時代に、暗黒面が暴露されたが、富田氏の思想にそれがこなされていないように見える。これは、人生100年時代の学び方としては、物足りない。それ故、私には個人の「日記」としての記録で社会的な動きとは連携できなかったと言わざるを得ない。我々の世代の「思い込み」ともつながっている。
政治的なことに、口出せるほど知識は多くないが、学ぶ態度は大切だと思う。

富田氏も強調しているように、あの時代の思想背景、行動の一つの例としての貴重な資料であることは間違いない。この本から何を学ぶかは、それぞれの異なる視点でとらえて良いと思う。

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