1.儒はこれ五常の宗(もと)五倫の源なり
2.儒の宗と為すは理を天極に取り法を天度に尋(もとめ)よ
3.儒の学びは礼楽(がく)にあり礼は人の儀を道め楽は人の和を調う
4.儒は是れ博識強記なり
5.学問は是れ習いて暁(さと)るのみ
6.儒の由るところ身を修むるのみ
7.儒教を学ぶものは異国を尊びその先祖の王に帰依する
8.大学を講ずるに、ミカドでなければ平天下を口にしてはいけない
9.儒者は湯王・武王を聖人として手本としている
10.異端を撃つは孔子の言葉である
11.孔子は怪力乱神を語らず
12.神在ますが如しと謂うはここに亡きを以てここに在りとなす句の気なり
13.古の儒教では天の神、地の神、人に霊魂、物に精霊を知っていた
14.学問をするものは必ず、先哲儒者を学び最近の儒者を信ずるな
15.後儒は神を陰陽の霊と謂う
16.孔子は西方の聖人を稱えり、老子を龍なるかと美める
17.神学は縦に三部、横に五鎮ありて、汝の始めを明かし、汝の今を治めむ
人生100年大人の学び
聖徳太子憲法が、神道、儒教、仏教のバランスの良い学びを奨励している。神道以外は、異国の思想であり、偏った学びは我が国の「建国の根底」を揺るがすと警告を鳴らしている。古の儒者と、当時の儒者の思想内容の違いも的確に指摘し、徳のある人からの学問を奨励というか、命じている。国の危機意識を訴える中味の濃い儒学者憲法17条である。