【古代ローマ帝国】吉村忠典著 岩波新書 BC70 シチリアの悪総督ウェレスをキケロが「ウェレス弾劾演説」として残したものを解読

1976-82年の間、東大の西洋古典系の院生とともに訳したものを1997年に出版。
(塩野七生「ローマ人の物語」は1992−2006に発刊)
すなわち、まだローマ帝国の認識レベルが、一般的ではない時に翻訳された。
キケロはかつて、シチリア島の総督時代があった。シチリア島のためにという善政で、島民の覚えも良かったという。それに反してウェレスは総督の特権を使い、島の上層部とつながり、贅沢、収賄、美術品の不当入手など限りを尽くす。

キケロのラテン語の演説は現在でも教科書になるくらいレベルが高く、「ウェレス弾劾演説」も資料に基づいて論破するという意味で、入念なシチリア島での現地調査に基づいて構成されている。
(アルキメデスの墓はその時の調査で発見されたという)

結果として裁判はウェレスが逃亡してしまうことで判決には至らなかったようであるが、総督という特権を最大限悪用して私腹を肥やす典型的な「悪い総督」が描かれている。
ここまでが、本

さあ、YouTube
定番 Rick StevensのSicily案内

なぜか、Sicilyのサンドイッチ屋さんのMovieが730万回再生されている。

当方、次回のItaly探検はSicilyに決めている。準備はほぼ終了、あとは実行あるのみ。今回、【古代ローマ帝国】を読むことができて、ますますSicilyの距離が詰まった。
人生100年時代の学びは、歳を取るにつれてつながりに奥行きができる。
多くの場合、なぜなぜ?という疑問が増えるケースが多い。
これは、われわれが幼児の頃に持っていた心と同じである。このように、学ぶということは、人間が本来持っている「好奇心」から発動されるものだ。
幼な心を失わずに、次の冒険を楽しみたいものだ。



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