今年のはじめ、MIT Technology Reviewの1月号China特集を取り上げ、勉強会でも活用した。このときの比較は、米国 vs 中国であった。
この本は、シリコンバレー vs 中国の比較が中心である。
しかも吉川さんは、シリコンバレーで続けて起業しているシリアルアントレプレナーであるし、最近は中国での投資も行っていて、中国の現地の情報の精度が良い。
3/28にはSVJEN主催の講演会があるということで、早速最新情報を聞くことにした。もちろん、本も日本から取り寄せた。
話を聞いたら、中国の現実の凄さがいきいきと感じられた。
メモをまとめると次のようになる
中国の会社は元気である。
シリコンバレーと中国は人の交流が多く、特に先端のAI分野などでは米国で最先端を研究していた中国人がシリコンバレーに負けない高い給料で中国で仕事をしているという。
中国の企業は TESLAやAmazonにも積極的に投資している。
そして、若くて年収1億円クラスの人達が、桁違いに多いという。
彼らは、3ヶ国語は喋れて、知的レベルも高く、レベルの高いマナー教育も受けている。そして実生活では、特に食の安全に関してはこだわりを持ち、安全なものしか食べない。(魚は流通経路のはっきりしたものしか買わない。日本の魚は安全と認められず、彼らの購買範囲に届かない)
携帯でお買い物ができるAmazon GOは話題になっているが、中国ではAmazon GOを超える買い物システムが稼働しているという。それは、店の中での買い物はAmazon GOと同じであるが、買い物を済ませると、手ぶらで帰り、家に着くと30分後に買い物が届くという。
そんなモデルがいろいろなところに見えるので、今ではシリコンバレーの会社が中国に情報を取りに来ると言う。ここ、2−3年の話である。
そして、ものづくりに関しても中国企業は「愚直」にAppleのあと追いかけているという。すなわち、AppleのDesign会社を口説き落として、Appleのやり方を徹底的に学んでいるという。(XiaomiがSFのEightに依頼)
スピード感、投資する金額の大きさ、どれをとっても米国に十分対抗できる。むしりMobile Payment分野は1600兆円規模で、米国の40倍を超える。
こんな中、吉川さんは今後の事業展開をFood分野に定めようとしている。
餃子はどうかというTechまわりの面白い話と、地政学的に、九州2000万人商業圏構想で、九州に深セン周辺に匹敵するような経済区を作りたいと構想中だという。福岡拠点で進めるとのことであるが、この構想も周辺の都市、熊本、宮崎など含めてゆくと実現性は高いのではないか。
吉川さんは現在50歳、あと人生70年をどう生きるかというスパンでものを考えている。流石にいくつかの事業を立ち上げた経験からの判断。
一緒に未来を作り動きを作り出したいと思った。